どんな時、この子は速いかな？

3月29日（水）から4月3日（月）まで休校になりますので、今年度の授業も、土、日、火曜のあと3日になりました。

やるべきことは決まっていますので、集中して進めるだけです。

 

昨日、3名の方から

 

「子どもの弱点、どこですか？」

 

と聞かれました。

通知表を見たり、テストの答案を見たりすると、思うことがあるのでしょうね。

 

弱点について話すのは、結構難しいものです。

その難しさというのは、親が弱点と思っているところが、私にとっては強みに見えることが多いからです。

 

「ここがダメですよね？」

 

「そうですか？そこが良いところだと思っていたんですけど」

 

というやり取り、割とあります。

 

ですので、まず、何を弱点と思っているのか、どういう理由で弱点と思っているのか、親の考える弱点の定義について教えていただくことが多いです。

 

また、逆に学校の先生から評価されていても、私は不安を感じることもあります。

その代表が、字です。

どうしてそんなに

 

「ゆっくり正しく丁寧に」

 

を推奨するんだろうかという不満はあります。

 

できる子は書くのが速いです。

また、テストには制限時間が必ずあります。

 

「正しく丁寧に」

 

と言いたい気持ちはわかりますが、速さを忘れてはいけません。

遅いのは致命的です。

小学生の間は良くても、早ければ中学の定期テストレベルで通用しなくなります。

 

遅いというのは弱点です。

 

「遅くて良かった！」

 

という例が思いつきません。

効率的な学習ができる子どもは速いです。

遅いのに、

 

「効率的な学習をさせたいんです」

 

と望むのは変です。

こちらは日々、将来子どもたちが効率的な学習ができるように、低年齢のうちから手を使い、頭を使って鍛えているのです。

 

作業が遅いと、やる気を疑われます。

本当はやる気があっても、遅いというだけで、人は

 

「この人、全然やる気がないな」

 

と思うものです。

そこで、

 

「あの人、私の気持ち全然わかってくれない」

 

と思わないことです。

遅いのですから仕方ありません。

 

社会に出ると、生産性と向き合うことになります。

生産性を上げるためには集中することです。

集中するとスピードが上がります。

成果を出しつつ定時に帰ることができるのは、生産性が高いからです。

 

向き不向きを探す時、

 

「どんな時、この子は速いかな？」

 

と考えることです。

速いということは、集中しているということです。

好きなことには集中できます。

速いということは、そのことが好きだということです。

 

向き不向きを考えると、子どもの中のありもしない潜在能力に思いを馳せる方もいますが、それは期待と妄想でしかありません。

現実的に、子どもの向き不向き、得手不得手を探すには、

 

「どんな時、この子は速いかな？」

 

という目で子どもを見ることです。

 

工作が好きな子は、作るのが速いです。

絵を描くのが好きな子は、描くのが速いです。

集中しないと、速さは出ません。

 

「速いですけど、落ち着きはないですよね？」

 

と、急ブレーキをかけないことです。

せっかく子どもが上昇しているところをぶち壊すのは、余計なひと言です。

 

「それは余計ですよね？」

 

とわかっているなら、それは本当に余計なので言わないことです。

 

「でも言っちゃうんですよね」

 

で押し通すキャラは世間にたくさんいるので、個性的にもなりません。

何一つ得がないことをしないことです。

 

それよりも、純粋な気持ちで

 

「どんな時、この子は速いかな？」

 

と観察することです。

行動の中に答えはあります。

 

「なにが好き？」

 

と聞くだけでなく、行動を見ましょう。

子どもが気がついていない、自覚していないものが、本当は好きで得意なものかも知れません。

 

2022年新潟大学附属長岡小学校、附属幼稚園に合格しました。

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