わからない時にすぐ手を差し伸べてくれることだけを「やさしい」とは思っていないようです。

本日、子供がルンルン気分で帰ってきました。

今までも喜んで帰って来ていましたが、今日は過去更新です。

「なぜ、高野先生の所はそんなに楽しいんだろうね？」

と聞いてみましたら、

「高野先生が、やさしいからだよ！」

と即答してくれた子供に、深く頷きました。

（年長保護者）

 

 

「やさしい」

 

という表現に応えられている自信はないので恐縮です。

ですが、そう言ってくれたことはとても嬉しいですし、表現として

 

「やさしい」

 

という言葉を選んだんだなぁ、と思いました。

 

やさしいかどうかはともかく、自分で決めて、意欲的に取り組んでほしいと思っています。

個人面談で保護者の口から出る言葉トップ３の中に「自立」があります。

自立とは自分で決めて行動することです。

教室での課題の多くは、自分で考え、自分で決めて、うまくいかなければ自分でやり直す課題です。

主人公は子供自身です。

うまくいかないことがあっても、私はほとんど口を出しません。

 

「今のままだとうまくいってないけど、さあ、ここからこの子はどうするんだろうか？」

 

と見ています。

 

「やさしい」

 

と言ってくれた子供も皆と同じように、スムーズに課題が進まない中、試行錯誤することも経験しています。

ですので、

 

「面白いなぁ」

 

と思うのは、

 

「わからない時にすぐ手を差し伸べてくれることだけを『やさしい』とは思っていないようだ」

 

ということです。

やさしいと言うと、困った時に助けてくれるというイメージがりますが、そうではない場合もあるようです。

困った時に、ちゃんと困る時間をつくってもらい、自力で乗り越える時間をつくってもらえることに対して

 

「やさしい」

 

という感想にならないと、前回の授業で

 

「やさしい」

 

と捉えるのはこちらが考えづらいです。

こちらのねらいが子どもの自立なので、声かけやヒントは最小限にしています。

それを

 

「やさしい」

 

ということは、

 

「今、私は自立に向かって進んでいるから、あまりあれこれ言われず、間違っても自分で受け止めて乗り越えるから、自分で考えさせてほしい」

 

と思っているのかな、と思いました。

それが満たされた結果、親が子供を見て

 

「ルンルン気分」

 

とまで表現することになったのだろうと思います。

 

子どもが困っている。

だから助ける。

 

というのは、道理としては正しいです。

困っている人を助けるのは人として正解です。

ですが、ねらい次第では、困ることを通して自分で考える力を伸ばすことにもなります。

 

「子供が困っていたら、私すぐ言っちゃいます」

 

という方は、やさしい親ではあるけれども、子どもが自分で考える機会を少し奪うことになっているかもしれません。

 

さじ加減は難しいものです。

子どもによってちがうのはもちろん、同じ子どもでも、時期によっても気分によってもちがいます。

子どもの様子を見ながら、できるだけ子ども自身に乗り越える経験をしてほしいと思っています。

 

2022年新潟大学附属長岡小学校、附属幼稚園に合格しました。

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新潟大学附属長岡小学校受験5名合格（2022年12月）

新潟大学附属幼稚園受験3名合格（2022年10月）

 

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