やる気に着火させてくれる存在

「見守っています」

 

と言う人の中には、

 

「できるだけのことをしている姿を見守っています」

 

「学校の宿題だけは無理矢理させて、いつかやる気になると信じて見守っています」

 

のように、差があります。

 

小1でも中1でも、できないのはできるようになるまでやっていないからです。

それがわかってもできないのなら、子どもの隣で誰かに勉強してもらうことです。

 

イベント会場で、誰かが急に走り始めたら、つられて走ってしまうタイプの人がいます。

同じように、勉強でも誰かが全力疾走していると、つられて急いで解こうとするタイプの子どもがいます。

ですが、その子も家に帰ると、のんびりだらだらに戻ります。

そして、

 

「あんなに一生懸命解くの大変」

 

と言葉にします。

 

ここで、

 

「子供が大変って言う環境はストレスになるからダメね」

 

と思ってやめると、力はつきません。

 

まわりにつられてでもいいので、

 

「家でこんなにのんびりだらだらしているこの子でさえ速く解こうとする環境って貴重！」

 

と思うことです。

 

マイペースは大事です。

結局、自分の理解力を超えた勉強はできないので、どこかでは必ずマイペースになります。

ですが、マイペースであっても、本人の力を出し切ったマイペースと、だいぶ余力を残したマイペースでは、1年後の姿が全くちがいます。

 

放っておいたら全く動かない

 

「実行機能、どこいった？」

 

というタイプの子どもは、やる気に着火させてくれる存在を探すことです。

 

「依存じゃない？」

 

とか気にせず、とりあえず借りれる力は全部借りることです。

小1や中1で、学校の勉強でつまづいている場合ではありません。

文科省が

 

「この程度でつまづくわけない」

 

と思っているところで、つまづかないことです。

バリアフリーのフラットな道でつまづかれたら、それはもう本人になにか工夫してもらうしかありません。

 

学習内容は年々難しくなります。

特に算数は、ひたすら積み上げの教科です。

中学生に教える時、

 

「これは小4で習ったと思うけど・・・」

 

「これは小5で出てきたんだけど覚えてる？」

 

とよく話しますが、それぐらい小学校で習ったことが中学数学でもどんどん出てきます。

 

「中学受験しないです」

 

の選択は個人の自由です。

ただ、それにしても勉強はしておかないと、

 

「高校ですが、現在の成績ですと・・・は無理で、可能性があるのは・・・ですね」

 

と、志望校の変更を迫られることはよくあります。

15歳で下す不本意な決断が本人に何を残すのか、多少は想像することです。

 

「見守っています」

 

と言えば、とりあえずその場はおさまります。

おさまっている間に、

 

「陰で努力するよね？してるよね？」

 

が、この場合のお約束です。

やりたくなくても苦手でも、なんとか今から頑張って辻褄を合わせればいいのです。

ここでもし、本当に見守っていたら、

 

「え？マジで見守ってただけなの？嘘でしょ？よくあの状態で見守れたね！なんでなんで？どうしてどうして？」

 

とざわつきます。

 

「あぁは言っても、家では絶対やってるよ」

 

と思われていそうな真面目なキャラで通っているなら、なおさらきっちり勉強させることです。

期待されている内に、評価が高い内に、実力をその世間体にまで高めることです。

 

「待って？思ってたよりバカじゃない？」

 

と一度でも思われたら、もうそのコミュニティでの評価は変わりません。

どんなにこちらがアップデートしようと、相手がインストールを拒否します。

 

みんながみんな、悔しさをバネにできるわけではありません。

 

「今ならまだ挽回できる」

 

「まだ火は消えていない」

 

と思ったら、まわりの力を借りながらでも、弱点を克服したり、前に進んだりすることです。

 

2021年新潟大学附属幼稚園に2名、新潟大学附属長岡小学校に8名合格しました。