道場破りにでも来たのかな？

体験に来られる方の中には、

 

「道場破りにでも来たのかな？」

 

と思われるような親御さんもいらっしゃいます。

我が子に向かって、

 

「やっちゃえ！やっちゃえ！」

 

と声援を送っています。

隣にいる教室生に勝とうとしているのです。

 

月日が経ったので言いますが、その教室生、体験者より2学年下でした。

 

「うちの子凄いでしょ！」

 

と思って連れてきた子どもが、すでに2年遅れています。

 

体験授業の場で

 

「やっちゃえ！やっちゃえ！」

 

とまで言えたのですから、家で相当勉強させてきた自信があったのだと思います。

それを思うと気の毒です。

 

「天才だ。この子、絶対天才だ」

 

と信じていた子どもが小学校入学前に、すでに2年遅れています。

もちろんこの方はご自身の教育に絶対的な自信をお持ちですし、私も

 

「がんばってましたね！最高でした！今の感じでこれからも頑張ってください」

 

と頭を下げて答えましたので、入室されませんでした。

 

小学校入学前に2年の遅れがあるということは、見るのが苦手で聞くのが苦手ということです。

その子には実物とちがうものが見えて、言われたことと違う音声が聞こえています。

頭の中と現実は全く別物です。

できればその場で入室、一刻も早く基礎からやり直さないと小6の頃にはまわりから4年ぐらい遅れていても不思議ではありません。

見えなくて聞こえないのは学習には大ハンデです。

しかも、その手の見えない聞こえないは、視力検査や聴力検査では引っかからないタイプのものです。

意識を向けることができないのが問題の根源だからです。

すぐにでも意識を向けるトレーニングをしたいところですが、そうはならない結末になりました。

 

この時、親が

 

「なんとかしないと」

 

と思うか、

 

「やっちゃえ！やっちゃえ！お前は天才だ！」

 

と思うかで、子どもの人生が分かれます。

 

バラエティ番組なら何回リプレイされてもおかしくない場面です。

ワイプに映った芸能人が

 

「ここか〜」

 

「ここやったんすね〜」

 

「なんで気がつかないかな〜」

 

とリアクションの嵐です。

前日の予告から当日のCMまたぎまで全部このシーンです。

 

 

家では笑いが止まらないぐらい先取りのつもり。

毎日せっせと自宅学習の記録をSNSにアップ。

「さすがです！」のコメントをもらってにんまり。

外では2年の遅れ。

自称教育熱心ではなく本気で教育のプロだと揺るぎない自信を持っていると勘違いした親が大敗を喫した瞬間です。

異世界転生するしかありません。

 

 

天才と思って育てあげてきた子どもが

 

「やっちゃえ！やっちゃえ！」

 

の声援を浴び、なんとか引き分け、ドローに持ち込んだかと思ったら、実は2学年下。

1学年下には当然負けますし、同級生と一緒なんて論外です。

考えたくもありません。

 

子どもの能力を伸ばす機会はあるのです。

子どもの運命は、親の目が何を見ているのか、親の耳が何を聞いているのかにかかっています。

 

遅れは自然に取り戻せません。

今までの日常から考えて、不自然なことを取り入れないと子どもは変わりません。

これまでの家庭環境と家庭教育の結果が目の前の子どもです。

 

「もっと良くなるんだったら良くしたい」

 

「とにかく将来の選択肢だけは増やしてあげたい」

 

という方でしたら、いくらでもご協力致します。

 

2021年新潟大学附属幼稚園に2名、新潟大学附属長岡小学校に8名合格しました。