環境整備をするのは子どもたちに成長してほしいからです。

プリントも、一生懸命な様子が伺えます。

小学校へ入学する前から、少しずつでも先取り勉強させてもらえるのは、本当にありがたいです。

小学校では、余裕を持って、先生の話をしっかり聞きながら勉強できたら幸いです。

（新小1保護者）

 

 

「今日はプリントだ」

 

と思った時、まず考えるのは

 

「誰に、どこに座ってもらうか」

 

です。

 

「目の前に誰かいた方がいいのか、いない方が集中できるのか」

 

「隣に人がいた方がいいのか、いない方が集中できるのか」

 

「目の前に私がいた方がいいのか、離れていた方がいいのか」

 

それは毎回考えます。

 

毎回です。

 

教室という特殊な環境の中でも、さらに細かく環境設定しています。

理由は簡単、子どもに成長してほしいからです。

 

子どもたちへの接し方は過保護でもなければ過干渉だとは思いません。

ですが、環境については過剰なぐらい気にしたいと思っていますし、それぐらい考えてもまだ不十分なものだろうと思います。

 

仕事の世界、スポーツの世界でも、成長したい人はより良い環境を求めて門をたたきます。

海外にも行きます。

環境が変われば、同一人物と思えないぐらい、人は変わります。

時間がかかり、エネルギーを使っても、実際に移動して、環境の力を活かすことです。

 

「そんなことしないで、タブレット学習でなんとかならないの？」

 

と思われる方は、「スマホ脳」（アンデシュ・ハンセン）を読んでみてください。

 

 

1章まるごと使って、

 

「バカになっていく子供たち」

 

について書かれています。

また、

 

「幼児にタブレット学習は向かない」

 

と明言しています。

 

 

環境が人を育てるのは、多くの人がわかっています。

わかっていても動かない人がほとんどなので、結局、動いた人から順番に結果を出していきます。

 

「中途半端なレベルほど群れやすい」（為末大）

 

という言葉がありますが、成長したい、抜きん出たいと思ったら、自分で考えて行動するものです。

環境整備もその一環です。

私は私で、その環境の中で、それぞれの子どもたちがさらに成長できるように考えていきます。

年齢が低ければ低いほど、気分の波が大きいです。

もちろん、あっていい波です。

その日の気分、その瞬間の気分も考えて席を決め、課題の順番も変えます。

 

「3月第3週、年少の課題はこれです」

 

と決めつけず、その場での臨機応変な対応の余白を十分にとっています。

 

「1ページ目から順番に」

 

「毎回必ず5ページまで」

 

のように指定されて快感を覚える子どもならいいですが、もっとできる子どもなら、絶対もっとやった方が伸びるに決まっています。

子どもの能力に限界があるように見せかけて、実際は大人のつくったルール設定がそもそも間違っていることはよくあります。

 

「中途半端なレベルほど群れやすい」

 

のです。

レベルを上げたいと思うなら、群れず、自分で考えて決断することです。

 

2021年新潟大学附属幼稚園に2名、新潟大学附属長岡小学校に8名合格しました。