「この子はここまで」と制限をかけない。

体験に来られる方の中には、すごく前向きな方もいれば、

 

「うちの子バカなんで」

 

から話が始まる方もいます。

体験授業の中でいくらできて子どもが喜び、私も嬉しいと思っていても、親の表情は明るくなりません。

 

「今のは簡単だからできただけですよ。他のお子さんはもっとできるんでしょ？」

 

いやいや。

何をされにわざわざ教室に来られたんでしょうか。

 

子どものダメさを確認しに来たのでしたら勘違いも甚だしいです。

幼児のうちに、

 

「能力はここまで」

 

と決定されることはありません。

できてないないと思われる子どもも、やればできるようになることばかりです。

できていると思われる子どもも、やらなくなればどうなるかわかりません。

 

少々できると思っていても、そんなに難しいことを幼稚園や保育園でさせられるわけがないので、天狗になっていたら足元を掬われます。

 

そして、

 

「うちの子はここまでしかできない」

 

「気合い入れて教育したところで、このあたりが限界」

 

「というか、私の人生、この子の人生、言いたくはないが先は見えてます」

 

のように思わないことです。

できないと思っていても、コツコツ続ければ能力は高くなります。

そして、コツコツ努力する子どもは応援されます。

大人はみんな、コツコツ努力することがどれだけ大変か知っています。

多くの大人が努力するべき時に努力しなかった経験をしているので、目の前でコツコツ努力している子どもを見ると、尊敬の眼差しになります。

 

「うちの子バカなんで」

 

と思ったところから、

 

「どうせこんなもの」

 

「ここから頑張ったって報われない」

 

とあきらめる人生がはじまります。

 

天才的なひらめきや瞬発力がなくても、コツコツ努力できれば道は自ずと開けます。

学校の成績は、才能よりも日々の地味な努力の成果で決まります。

大学推薦合格の定員も年々増えています。

何年も安定した結果を出し続けることは、それだけで未来の可能性を広げることになります。

 

「この子はここまで」

 

と、親が勝手に判断し、制限をかけるのが一番の悪手です。

子どもの中に既にあるはずの能力を表に出すためには刺激が必要です。

 

親の役目は、子どもが学びやすい環境をつくることです。

それなのに、制限をかけるような真逆のことはしないことです。

 

「みんなゲームばっかりしてるなぁ」

 

という環境で幼児期、学童期を過ごすのか

 

「みんな勉強してるなぁ」

 

という環境で過ごすのか、どちらが勉強が習慣化しやすいか、考えることです。

人間はそんなに真面目でも強くもありません。

まわりの人に流されるものです。

 

ma・senkaの幼児の取り組み方が良くなるのは、まわりの子どもたち、それも年上の小学生が集中して取り組んでいるのを側で感じるからです。

 

ママの前でちゃんとするのと、年上の子どもにつられて取り組む姿勢をつくるのと、どちらが早く、そして楽か、です。

 

子どもには、もともとまわりの人を真似する力が備わっています。

その力は、どこにいても発揮します。

それならば、環境にはできるだけ気を配っても損はないのです。