心は技術で補える。心が弱いのは、技術が足りないからだ（落合博満）

 

「嫌われた監督」（鈴木忠平著）476ページ、3日かけて読了しました。

ドキュメンタリーなのですが、ミステリーのように伏線がどんどん回収され、謎が解き明かされ、スッキリしました。

大満足です。

 

待合室に落合監督の本を置いている幼児教室はあまりないと思いますが、私は落合監督の考え方を大変参考にしています。

参考にするのは考え方で、接し方をそのまま真似するのではありません。

あれほど幼児に冷たく接したら大変なことになりそうです。

 

「心は技術で補える。心が弱いのは、技術が足りないからだ」

 

という言葉は、「やる気」と「自信」という言葉を使って思考停止している人に刺さってほしいです。

 

以前、阪神が最下位だった後に実施されたキャンプの「練習時間が短い」という話題に、

 

 

「なんで休ませなきゃいけないの？6位のチームなんだろ？おれは休んでいる暇がないんだろうと思う」

 

 

と言われていました。

スタジオにいた誰もが「その通り」と思ったようでした。

 

ただ、今は「セルフゆとり」の時代です。

 

「頑張る」よりは「無理をせず」。

「全力で」よりは「気楽に楽しく」。

「長時間」よりは「短時間」。

 

どれも誰からも言われず、自ら楽な道を選んで、結果が出なければ

 

「親ガチャ」

 

「生まれのせい」

 

にします。

 

それに対して、

 

「やっぱり練習しないと」

 

「やっぱり勉強しないと」

 

と言ってくれる人は貴重です。

 

 

「あれを見てみろ。あんなことをしていたら、打てるわけがないというのがよくわかるだろ？でも、今のあいつらにそれを言ったところで理解できないんだ。物事には言えばわかる段階と、言ってもわからない段階があるんだ」

 

 

と、ベテランの和田選手に話すシーンがあります。

同じチームにいても、選手のレベルに応じて得られるアドバイスが違います。

耳に届かない人に語っても仕方ないのです。

届く人に語り、その人が変わってくれれば、それでいいのです。

 

YouTubeにある各種説明動画に多いのは

 

「わかりやすく」

 

です。

そればかり見ていたら、それは考える力はつかないですし、面白くもないでしょう。

考える力がついて勉強が面白いと思うのは、動画をつくっている人です。

 

親に「先入観の殻」があると、どんな情報に触れても

 

「うさんくさい」

 

「盛ってるw」

 

で済ませます。

こうして勝者と敗者にわかれます。

 

 

同じ情報を見たはずです。

同じ情報を聞いたはずです。

選ばなかったのは、子どもではなく、親です。

 

 

ですから、そういう親は負けたいのです。

本当のところは。

そうとでも思わないと辻褄が合いません。

 

世の中には「骨無しチキン負け犬スパイス風味」の人がいます。

負けまみれの人です。

負ける努力に関して一切の妥協を許さない人です。

そんな人と一緒にいる限り、成長はできません。

その人は負けを享受しているのですから。

 

「あなたはあなただから、あの子の影響受けちゃダメよ」

 

と言っても、どうなるかわかりません。

そんな人から離れるためにも、勉強と環境整備は必要です。

 

一方、追いつきたい、レベルアップしたい人は、伸びている人に近づきましょう。

それが一番です。

学校には、

 

「皆勤賞なのにめっちゃ勉強できない」

 

という人がいます。

ふつうに考えると納得いきません。

学校の授業に全部出ているのですから、誰よりもできて当然です。

何かがおかしいと思うことです。

 

この1年、どんな体験の人が来られても、

 

「言葉がけが足りない」

 

と思ったことはありません。

 

勉強時間が足りないだけです。

言葉がけにそこまで情熱と期待を持たないことです。

 

勉強でケガはしません。

3歳なら3時間、年長なら6時間学習できて当たり前です。

肘も壊しませんし、アキレス腱も切りません。

 

できる子どもは黙って手を動かしていますし、親は静かに見守っています。

子どもが手を動かすだけで多くの問題が解決します。

親が雄弁に語っても、それは開始のやる気を高めるだけです。

必要なのは「続けるやる気」です。

「継続するやる気」です。

継続するには、子どもが自分で手応えを感じることが必要です。

子どもがやりがいを見つければ、親はそんなに言葉がけを頑張らなくても前進します。

 

勉強時間が短い子どもは不完全燃焼でイライラしています。

勉強時間が長い子どもは完全燃焼して笑顔です。

 

 

「心は技術で補える。心が弱いのは、技術が足りないからだ」

 

「なんで休ませなきゃいけないの？6位のチームなんだろ？おれは休んでいる暇がないんだろうと思う」

 

「あれを見てみろ。あんなことをしていたら、打てるわけがないというのがよくわかるだろ？でも、今のあいつらにそれを言ったところで理解できないんだ。物事には言えばわかる段階と、言ってもわからない段階があるんだ」

 

 

人間は本能的に成功している人の真似をして進化してきました。

道具の使い方、狩りの仕方、火の使い方、すべて成功している人の真似をして進化できました。

成長したければ、今、成長している段階の人と同じ空間で過ごすことです。

子どもには、成長できる兆しを感じとる力があります。