「悔しくないの？」って、いるんでしょうか。
悔しい時には、
「悔しくないの？」
と言われなくても悔しいです。
そこでわざわざ言わなくていいのです。
悔しさを感じさせて、そこから勉強に向かわせようとする大人が世の中に一定数いるのはわかりますが、できるだけ控えておいた方がいいんじゃないかなと思います。
勉強に興味を持ってほしいと思ったら、純粋に興味・関心の方へ目を向けた方がいいです。
悔しさと興味・関心、私の中ではつながりません。
「悔しくないの？」
は、他の子どもとの競争にスポットライトを当てています。
子どもが自ら悔しがるのはいいです。
それは素直な子どもらしさが出ていて良いと思います。
「悔しさをバネに」
は、自分自身で思うことです。
「いやー、今日も頑張ったなー」
という時に、
「なんであの子より遅かったの？悔しくないの？」
と問い詰められると最悪な気分になります。
明日も子どもに頑張ってほしい時に、
「悔しくないの？」
と言う人がいるでしょうか。
競争の勝者はたったひとりです。
30人いれば1人が勝者、29人は敗者です。
10人いれば1人が勝者、9人は敗者です。
2人でも、1人が勝者、1人は敗者です。
子どもが勝ち続けることはあり得ません。
他人と比べて勝つことを目標に毎日過ごすと、まず、楽しくありません。
学校でも社会でも競争とは無縁ではいられませんが、競争に意識が向きすぎると、本来育てるべき好奇心、興味・関心の芽が育ちません。
競争したい時には、勝手に競争を始めます。
「こんなことで競争するの？」
ということで競争するのが子どもです。
順位表を見せられて、
「悔しくないの？」
と言われて発奮できるのは、それまでに勝ってきた人生を送ってきた子どもです。
基本的に勝ち続けてきた子どもには効果があります。
ですが、そのような子どもであっても、誰かの顔を思い浮かべながら勉強していては集中できません。
根底に悔しさはあったとしても、考える時にはそのことに没頭できるような環境にしてあげたいですね。
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