中1数学も楽しいと言っています（小5保護者）

帰りの車のドアを開けてすぐに、中1数学に進んだ旨、嬉しそうに話してくれました。

秋には算数検定6級（小6レベル）も受けてみたいと言っているので、この夏休みは小6の復習と、高野先生から進めて頂く中1数学の復習に取り組んでいきたいと思います。

中1数学も楽しいと言っています。

楽しい気持ちで取り組めることが本当にありがたいです。

いつも良い環境を与えて頂きありがとうございます。

（小5保護者）

 

7月26日、小5の生徒が中1数学に入りました。

中学受験はされないということですので、こちらも思い切り先に進めます。

 

「この夏休みは小6の復習」

 

と言われていますが、今はまだ小5なので、本来は先取りなのですが、意識はもう中1なのでしょうね。

素晴らしいことです。

 

中1数学に入って1週間経ちました。

今、中1最初の定期テストを受けても、60点は取れると思います。

50点台ということはないでしょう。

長期休みの時以外は、基本的に週末しか来られないという制約の中、これだけ進めば十分と思いますし、今のところ、ひとつの成功パターンと思います。

 

今、中1数学ができることで得をすることは、ほとんどないか、全くないかのどちらかでしょう。

ですが、このまま行けば小6で中2、中1で中3数学が終わります。

高校受験をする際、

 

「数学はできるから、あとは理科と社会を覚えよう」

 

と、ゆとりを持って臨めます。

何週間かに1度言っていますが、新潟県公立高校入試の数学の平均点は39.7点です。

中3の冬、数学ができることがどれほど重要か知っておくことです。

もし、小5で

 

「算数が苦手で」

 

「算数はだめだけど国語と社会は好きなので長岡高校目指します」

 

と言ったら、即とめます。

見通しが甘いというより、見通しのセンサーが壊れています。

認知機能に難ありです。

あまりにも現実を知らなすぎです。

 

数学が得意な生徒は、中3の夏から理科と社会を詰め込んでも間に合います。

間に合ってしまうので、入学後もその気持ちでいると大変な目に合うと思いますが、とりあえず入試には間に合います。

 

一方、数学の苦手克服は相当難しいです。

なぜ難しいかというと、数学は自力克服がほぼ不可能な教科だからです。

算数、数学（あとは英語）ほど、誰かに教えてもらった方がいい教科はありません。

 

中3最初の模試ですと、数学が苦手な生徒でもそこそこ良い順位を取ります。

ですが、秋以降、

 

「絶対無理。これはもう絶対無理だわ」

 

と思い知らされる成績を取るのは、数学が得意な生徒が、理科と社会の勉強を本格的に始めたからです。

こうなると、もう挽回は無理です。

そこから

 

「数学を教えてください」

 

と頼み込んでも、かなり厳しいと思います。

 

大変厳しい話ですが、これを招いたのは親の見通しの甘さです。

「キングダム」では、将の力量がどれほど大切か語られます。

実行部隊よりも将の考える作戦です。

中3の6月、模試の成績が振るわなくても、数学が圧倒的に先行していれば、大沢たかおのように口角を上げて静観できます。

国語、理科、社会ができることは良いことですが、

 

「数学が苦手。しかもそれを放置」

 

というのは、どう考えても負け戦の匂いがします。

 

新潟県公立高校入試は、英数で決着がつきます。

そして、この2教科どちらも自力で学ぶことが大変に難しい教科です。

 

小5で中1数学に入る生徒もいれば、算数が苦手で苦しむ生徒もいます。

苦手克服には、とにかく時間がかかります。

環境を整えた上で、それでも時間がかかります。

克服にかかる時間を、ほかの理科や社会と同じように考える方もいらっしゃいますが、全く質がちがいます。

 

平均点39.7点のテストで、平均以下を取った場合、ほかの教科でカバーし切れません。

無理なものは無理です。

できれば私も

 

「まだ可能性は残っています」

 

と言いたいですが、数学が苦手なままで中3を迎えたら、まずしてもらうことは志望校の変更、目標を下げてもらうことです。

まだ子どもが小学生でも、親の脳に長岡高校、高専、大手高校の文字が浮かぶのなら、

 

「うちの子、算数が苦手で」

 

とは、口が裂けても言ってはいけない言葉です。

外で

 

「うちの子、算数が苦手で」

 

とヘラヘラしながら言い、家に帰って

 

「なんでこんな問題できないのよ！」

 

とぶちギレる状態で、その割に目標が高いなら、それはもう他人の力を借りましょう。

客観的に見て限界です。

 

ひとつは他人の力を借りる。

もうひとつは志望校のランクを下げる。

 

算数が苦手というのは、高校受験に決定的な影響を与えます。

 

「まだ小5なんで」

 

と言っていいのは、算数はちゃんとできている前提です。

算数ができていないのに

 

「まだ小5なんで」

 

と言いつつ、

 

「将来は長岡高校、高専、大手高校のどれかに行ってほしいのよねー」

 

と言っていたら、だいぶ変な人です。

 

まだ小5、ではありません。

もう小5、です。

小5で小6の復習をしている人がいるのです。

小5で小4の算数につまづいている人からすると、その差は2年です。

勝敗は目に見えています。

 

間違っても、子どものやる気を待たないことです。

算数、数学苦手な場合、最後の最後までやる気は出ません。

そういう類のものではありません。

今まで何度も何度もやる気になったはずです。

でも、その度に

 

「わかんない」

 

と投げ出してきて、今、です。

 

子どもの気持ちに寄り添いたいなら、他人の力を借りることです。

そうするだけで、子どもの気持ちが楽になります。

 

「これならわかる」

 

「これならなんとかなるかも」

 

と光が見えます。

 

本当は、時間はまだまだ十分あるのです。

ただ、作戦を間違えると、小5でも間に合わないことになります。

親が間違った選択をしないことです。

 

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