できます、知ってます、と言った瞬間、人がさーっと引いていきます。

すぐにマウントをとる時代です。

ある子どもの情報を得た瞬間、

 

「それぐらい、うちの子でもできます」

「それぐらい、うちの子も知ってます」

 

と脊髄反射する親がいます。

 

本当はそんなにできていないし、そこまで知らないことをしっているからこそ心を掻き乱されます。

 

できていれば涼しい顔でいられます。

知っていればイラッとすることもありません。

 

また、

 

「できます」

「知ってます」

 

と言う親に、まわりが何かアドバイスすることはありません。

 

ひとつもありません。

 

何しろ、できると思っているし、知っていると思っているのですから。

そんな親に

 

「たとえばこんなのできますか？」

「これはどうでしょう？」

 

と言ったところで、そもそも相手は戦闘態勢なので、話し合いになりません。

親の姿勢のせいで、本来子どものためになる情報を知る機会を失います。

 

機会損失のつらいところは、

 

「今、機会損失したんですよ」

 

と誰からも言ってもらえないことです。

 

「できます」

「知ってます」

 

と言った瞬間、人がさーっと引いていきます。

 

 

できるんだったら、もう何も言うことはない。

知ってるんだったら、もう何も教えることはない。

 

 

人はそう思うものです。

 

できると思っている人、知っていると思っている人に何か伝えようとするのは争いのもとです。

わざわざ争いたい人なんて、そうそういないです。

 

 

できないことは恥ではありません。

知らないことも恥ではありません。

 

 

「こんなこともできないの？」

「こんなことも知らないの？」

 

と言われそうな環境で伸びることはありません。

 

 

「なかなかうまくいきません。どうすればいいですか？」

 

「ここまではできるんですけど、もっとできるようになりたいです。どうすればいいですか？」

 

「この時期、いったい何をすればいいですか？」

 

質問は自分の勝手な思い込みを捨てる覚悟を持った人にしかできません。

子どもが伸びないのも、思ったように進まないのも、親の頑固な思い込みのせいです。

 

できるようにならない中学生、高校生に

 

 

「思い込みが強い」

「そんなこと、一言も問題文に書かれてない」

「一度もそんな解き方教えてない」

「だから、思い込みが強いのよ」

 

 

何度話したかわかりません。

 

見えないものを見た気になり、言われてもないことを聞いた気になって、勝手に間違い、勝手に落ち込んでいます。

まわりから見ると、まったく理解不能です。

 

「見てなくて、聞いてなくて、それで間違えて、なんで落ち込む？」

 

いやー、本当に不思議です。

そして、思い込みはつくづく恐ろしいです。

 

できない理由、伸びない理由、これから先もうまくいきそうにない理由は、思い込みの強さです。

思い込みをポリシーとか個性とかに、勝手に美化しないことです。

美しくもなんともありません。

思い込みはさっさと捨てて、見たまま、言われたままやってみることです。

 

その時、自己流のアレンジを加えないことです。

 

親身になってアドバイスしても、その場でアレンジして自滅して、落ち込む。

その無限ループ、もう結構です。

 

目標に向かう信念の強さは大切です。

ですが、

 

「結果が出るのなら、目標に向かう方法はいくらでも変えるつもりです」

 

と言える柔軟さが、望む結果につながります。

 

今日はよく降りますね！

 

2021年新潟大学附属幼稚園に2名、新潟大学附属長岡小学校に8名合格しました。